公開: 2020年5月9日
更新: 2020年5月9日
イタリアの物理学者、ガリレオが宗教裁判にかけられ、「それでも地球は回っている」とつぶやいたとされる話が残っています。ポーランドの天文学者、ケプラーの観測が行われるまで、人類は「地球は止まっていて、天が回っている」と考えていました。
この「天が回っている」とする説の根拠(こんきょ)は、カトリック教会が、アリストテレスの宇宙論を認めていたからです。この教会の天動説に反することを主張する人々は、宗教裁判にかけられ、場合によっては「火あぶりの刑」にされました。
しかし、ケプラーが細かく天体観測を行ない、地球が太陽の周りを回っていると考える方が、説明がつき易いことに気づきました。さして、さらに宇宙の星が天球のような一つの球の表面に張り付いているのではなく、遠い星も近い星もあることが分かると、遠くにある星と近くにある星が、同じような角度の変化で動くという説は、遠くの星がものすごく速く動いていることらなります。
このように、うまく説明ができない問題が出てきたため、近代の物理学では「地球が回っている」と考えるようになにりました。さらに最近では、地球が自転していることや、太陽の周りを公転していることはもちろんですが、太陽がある銀河系も、渦巻が回転していることが分かっています。